長子アロイス2世が家出をした後

当時のヨーロッパでは珍しくないことであったが、父アロイスは非常に厳格で、自分の教育方針に違反した行為をすると、情け容赦なく子供たちに鞭を振るった。

特に、長子アロイス2世が家出をした後は、アドルフに非常な期待を込め、厳しく躾けた。

なお、小学校のころ、後に哲学者となるルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタインが同じ学校に在籍していた。

2人が1枚の写真に一緒に写っている写真がある。少年時代のヒトラーは、成績不良で2回の落第と転校を経験しており、リンツの実業学校の担任の所見では「非常な才能を持っているものの直感に頼り、努力が足りない」と評されている。

1903年に厳しかった父を亡くした後は、学業を放擲し画業に専念する。

1905年に実業学校を退学した後、ウィーンで画家を志し、美術大学を受験するが2回とも失敗。

ウイーン美術アカデミーを受験した同期にはエゴン・シーレがいた。

教授に作品を見せたときには「君には建築家のほうが向いている」と助言を受ける。

その画風は写実的だが独創性には乏しかったとされ、画題として人物よりは建築物や廃墟などの風景などを好んだ。
update:2010年02月26日